６４末期に発売された
トレジャーのシューティング。

処理能力の限界以上の弾数を
ボムとして発射して敵を圧倒的な
弾数で撃破するという
超ド派手シューティング。

６４のコントローラーを
「レフトポジション」で持つという
変わったソフトでもある。

方向キーと３Dスティック両方を使って
弾の方向と移動方向を同時に操作するのは
慣れが必要だが
一旦慣れると
これが楽しい。

自機の移動には慣性がついていて
思うように動かせない場面があり、
この操作のおかげで
ダメージを受けやすいゲームバランスになっている。

ボムでコンボをつなげると
体力回復が可能なのだが
敵は復活しないので
実質回復できる体力には限界がある。
ということで
やたらとボム発射を繰り返しているだけでは
クリアーは難しい。

面数は４４とシューティングとしては
圧倒的な大ボリューム。
しかも、１面に費やす時間は
平均５分以上、
後半の面であれば１０分以上かかる
面も多数存在する。

しかも、各面凝っていて
パズルのような面、
迷路になっている面、
敵が一斉に襲ってくる面など多彩なのも○。

しかし、最大の特徴は
独特のキャラクタ達による
シュールな会話にあると思う。

敵、味方ともに濃いキャラばかり。
同じ顔グラフィックの使いまわしを
逆に利用したギャグ、
バンガイオーの世界観の設定の甘さを露呈した
自虐的なストーリー展開など
普通のゲームではまずありえない
ギャグの嵐。

マスターアップ○日前に作られたという
「未完成のマサ」など
もはや伝説になっているほどの
ストーリー展開は魅力。

各面、どのような話があるのかを知るために
ついついやりこんでしまう。

DS版の「バンガイオー魂」の評価が
低くなってしまったのは
６４版の独特のシュールな会話シーンが
極端に減ってしまったのが
原因なのではないかと思う。

ゲームバランス的には
道中が難しく、ボスは意外に簡単に倒せるのが○。
何十分も道中をプレイして、
ボスでやられて最初から、
というのではやる気がそがれるが
時間のかかる面のボスは
一切攻撃をしてこないボスが設定されていることが多い。
未完成、使いまわしを感じさせる
ストーリーとは裏腹に
面構成は実に良く出来ていると思う。

難易度は非常に高い。
１機しかなく、無敵時間が短いので
体力が満タンでも
敵の猛攻を受けると一瞬で爆発してしまう。

子供向けな顔グラフィックとは裏腹に
クリアーには相当熟練が必要。
４４面もあるので長く遊べると思う。

１日１面で長く遊べるシューティングを求める人にはお勧め。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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