(PS2)雷電III の通販

名作。
雷電は弾が早く、
今どきの画面を覆いつくす弾幕シューティングと
比べれば弾幕の量はやや少ない。
その代わり、自機の当たり判定が
小さめで、敵の弾の打つタイミングが
読めるので、大量の弾が来ても
華麗に避けるのが比較的簡単に行える。
来た弾をぎりぎりで避けるスリル感は
雷電独特のもので、
初代雷電から３まで一貫して引き継がれている。
雷電３で完全ポリゴン化されても
世界観やゲームバランスはうまく引き継がれて
２Dの時の操作感を損なわずに
うまく３D化することに成功したといえる。

敵のボスは固く、なかなか死なないのだが
敵の攻撃のタイミングは比較的わかりやすいのも
初代、雷電２と変わらない。
大量に球を打ちはじめるタイミングで
ボムを食らわせて弾を相殺すれば
比較的簡単にボスを撃破できる独特のゲーム性も
初代譲りで、これぞ雷電といった感覚。

雷電３は背景が非常に美しい。
PS2末期に発売されたソフトなので
ポリゴン技術も熟練しており
PS2の中でも最高峰のグラフィックを実現。
読み込みも早く、面と面の間の読み込みも
それほどストレスにならない。

思い切った難易度調整がされており、
なんと最も簡単な難易度になると
敵が一切球を打たない。ここまでの難易度の低さであれば
方向キーを押さずに弾を打つボタンさえ押していれば
先に進めてしまうレベルなので
難易度は相当に低いところから始められる。
もちろん、アーケード相当の難易度も用意されていて、
ゲームとしての面白さはアーケードモードが最高に面白い。

面構成は初代雷電の面構成を踏襲しているので、
雰囲気は初代雷電に近い。前半が地上、3面が港で
4面から宇宙になる構成も初代雷電と似たような構成に
なっている。特に、4面の、空母から飛び立つ自機は
初代を髣髴とさせる。
初代雷電に似た雰囲気のボスも登場するので
このゲームをプレイしたら
思わず初代雷電（特にPCエンジン版のスーパー雷電）を
引っ張り出したくなるはずだ。
エンディングまで初代のような演出が
されているので
初代雷電のファンであれば間違いなく
持っておくべき作品。

背景はゲーム性とほとんど関係ないのだが
ダイナミックに角度が変わったりして
目を奪われてしまうのは残念。
弾が早いので、背景に目を奪われてしまい
思わず死んでしまうことが多かった。

また、このゲームは演出面で斑鳩に影響を受けているのか
ボスが破壊されるときの大げさな爆発が起こる。
最終ボスが宝石のようなボスで
画面いっぱいに球を出すのはまんま斑鳩という感じだったのが
個人的には残念。
自分のシューティングのランクでは
斑鳩よりもはるかに高い場所に雷電が存在していたのだが
その雷電が斑鳩をオマージュしてしまい、
独自の世界観がやや壊れてしまっているのはマイナス点。
それ以外は完璧で
ボスラッシュモードやリプレイモードも搭載した傑作なので
シューター、特に雷電を愛してやまない
本物のシューターなら
コレクションすべき作品だと思う。
HUカード版雷電、スーパー雷電、PSの雷電DXと共に
抑えておくべき傑作シューティング。




文：中古ゲームジャパンてんちょー
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