世界観の完成度が非常に高く、
ＦＰＳとしての操作性も良好で快適、
画面もＤＳであることを忘れさせられるくらいに
美麗な画面である、極めて完成度の高い作品。

世界観については、すでにＳＦＣ版より
独特の雰囲気作りに成功しており、ＧＣ版で完成の域に
達しているものをＤＳにも踏襲されている。
扉の形状や、建物内の構造も練りにねられていて
単なるステージの通路では終わっていないのが○。

操作性は素晴らしいものがある。
支店変更は出来ず、常に腕のみが見える状態にもかかわらず
ジャンプは思ったところに行くことが出来る。
足元が見えないとジャンプの着地地点に不安が出るものだが
メトロイドプライムハンターズにおいては
ジャンプ力が多めに設定されていて、判定が大きめに
作られているからなのか
ジャンプで不満を感じることはなかった。

ゲームの内容は
３つのキーを取る→ボスの扉が開く→ボスを倒す→制限時間内に
脱出、という繰り返し。
わかりやすくはあるのだが
単調といえるかもしれない。

最初は易しく、だんだんと
難易度が上がっていき、最後のほうは
かなり難しい部分が存在する。

難易度上昇曲線がややきつく、
私は攻略サイトのお世話になりつつ、
一部のクリアーが非常に難しいステージは
かなり苦労してクリアーした。

メトロイドプライムハンターズは
携帯ゲームとしては重厚で
短い時間にてサクッと遊ぶタイプのゲームではない。
特に、後半になると
セーブ箇所に戻るのが一苦労といった場面も存在する。
中断機能がセーブを伴わないものなので
外出中に下手に遊んでしまうと
バッテリーが少ないときに
セーブすらままならない、といった状況に
陥ってしまう可能性が高いので注意が必要。

後半は自由度が高まる半面、どこへ行けば
よいのかが非常に分かりづらくなるのが厳しい。
謎解きで、ひとつだけ
普通にやっていたらわからないだろう、というものがあり、
これにはまいってしまった。

このゲームは一気にクリアまで到達したいところ。
ヒントらしいヒントはないために
間をあけてしまうと
次にどこへ行けばよいのかがわからない。

一応、マップが用意されているので
到達していない場所を探ればよい作りにはなっているのだが
ワイヤーフレームで３Ｄ表現されたマップは見づらく
助けにならないことが多い。

クリアまである程度時間がかかってしまうため
積みゲー化しやすい。ある程度大きな休みの間に
一気にプレイするスタイルでないと厳しい。

ＤＳとしては驚異的なほどの世界観を構築している反面、
ボスは基本的に２種類というのが
ＤＳのゲームであることを実感させられるようで残念だった。
だんだん攻撃が強化される違いはあるのだが、
各面違うボスに登場してほしかったところ。

ムービーは非常に綺麗で効果的。
ゲームの世界観を広げるのに成功していると思う。

対戦モードは
さすが任天堂というべき出来の良さで
安心して遊べる。
本来はこちらがメインだと思われるのだが、
１人用も２０時間遊べる出来であり
大満足のボリュームだと思う。

メトロイドのコアなファンでなくても
揃える価値はあるのではないかと思う。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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