タイトー作品は
ＳＦＣ登場後もしばらくＦＣで
完成度の高い作品をリリースしていたのだが
本作品もそれらの完成度の高い
末期ＦＣソフトの１つに数えられるのではないだろうか。

この時代は
ロックマンを意識した作りの作品が多発していたのだが
本作品もその１つと考えられる。
中ボスを倒して
パワーアップスーツを手に入れ、
それを使って特殊な動作を行いながら進んでいく。

本作品は、ロックマンと異なり
武器が変わるのではなく
空中が飛べるようになったり、水中が泳げるようになるといった
移動系のパワーアップが主なものとなる。

難易度はやや高め。
普通にクリアーすると、かなり手こずるのではないかと思う。
但し、前述のパワーアップスーツを使用すると、
なんでこんな動きになっちゃうの？と思うくらいに
裏技的な動きが可能となりクリアーは非常に楽になる。

空を飛ぶアイテムや
水中を泳ぐアイテムの使い心地のよさは確信犯的。
この動きには思わず笑ってしまった。

水中では
まるでカーソルを動かすときのような直線的な動きとなるので
操作しやすいというより
直接行きたいところに主人公を置く、というような
感覚で操作が出来る。

壁に捕まる動作をするスーツも進行を非常に楽にしてくれる。

これらのスーツを極力使用しないことで
適切な難易度となるのだと思う。
スーツのエネルギー消費は意外なほど少なく、
これも難易度を下げている一因だと思う。

とはいえ、スーツを極力利用しないことで
適切な難易度の良作となるので
どうしても先に進めない場面だけでこのスーツを
利用するのが正しい遊び方なのではないかと思う。

１面１面は意外に長く、遊び応えがある。
但し、一回死ぬと結構前まで戻されるのが残念。
１発死トラップが多めに配置されているので
少しのミスで大幅に戻されることもしばしば。

音楽は末期ＦＣだけあって良質にまとまっていると思う。
グラフィックもＦＣとしては良質。操作性も良好。
全体的に渋くまとまった
ＦＣの傑作アクションの１つ。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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