(PCCD)チームイノセント　ザ・ポイント・オブ・ノー・リターン(..

ＰＣ－ＦＸ初期の名作。
動画再生能力に優れたＰＣ－ＦＸだけあり、
オープニングムービーが非常に美麗。
ムービー中のＣＧで描かれた戦闘機なども
細かく描かれている。

ゲーム内容は
スプライトで描かれたキャラクタを操作する
バイオハザードといった雰囲気。
バイオハザードは本作よりずっと後に登場するので
こちらが本家か。

背景は美麗なのだが
キャラクタが粗く、その画質の違いは
歴然としているので違和感がある。

操作性が悪く、
思った方向に移動しないこともしばしば。
操作方法が違ったものであれば
もっと快適に操作できたかもしれない。

敵が現れるとアクションで戦うのだが
思うように動かせないことが原因で
ゲームオーバーになってしまったりする。

全体的な難易度は低め。
行くべき場所が分からなくなりがちで
最終ボスは多少苦労するが
頑張ればクリアー可能といった程度。

宇宙の神秘的な雰囲気が作中によく現れていて
メインのフィールドは静かな場所が多い。
静かであるがゆえに
不気味さを増すことに成功していると思う。

故　富山敬の優れた演技力を堪能できる１本でもある。

ＰＣ－ＦＸの内蔵音源は弱いのだが
静かな宇宙というシーン設定と
演出の上手さで
あまり音源の弱さは気にならない。

このゲームはシナリオが良く、
短い時間で終わってしまう作品ながら
終わり方が良いゲームとなっている。
ギャルゲーと思ってプレイしたのだが
クリアー後はこのゲームの印象が変わった。

胸が揺れたり、裏技でシャワーシーンがあるなど
美少女ゲーム的な印象を受けるが
内容はドラマ重視の良質アドベンチャーといった印象。
結局はお使いゲームであり
アクションシーンにやや難があるのだが
シナリオの良さと
雰囲気を出すことに成功しているため
この作品をＢ級と決め付けてしまうのには惜しいと思う。

ＰＣ－ＦＸのみの販売というのが唯一残念。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
(商品写真のところへ戻る)