(GC)スターフォックスアドベンチャー の通販

スターフォックスとしてみるとジャンルが違いすぎて
評価が非常に難しい作品。
スターフォックスというより、ゼルダの伝説　時のオカリナの
システムを使ったゼルダの外伝的作品のような印象。

スターフォックスの名前こそついているものの、
銃は一切出てこず、魔法と精霊の中世のような世界が舞台。
シューティングは全体の１割に満たない。
シューティング部分も仲間の援護の要素が無いなど
本編のオマケのような存在になってしまっている。
ゼルダが好きな人にはオススメなのだが
シューティングファンは見送りでよいかと思う。

レアＸ任天堂の据え置き機における
最後の作品とあって、
フォックスの毛並みの美しさ、遠くがぼやける演出、
美しい水面処理、書き込まれたグラフィックの数々は
ムービーとゲーム画面の質の違いが殆どないほどで
ＷＩＩに比べても遜色ないくらいの画質を誇っている。
地上の美しさは後発のスターフォックスアサルトを凌駕しており
ＧＣ最高峰といっても過言ではない。
（宇宙面についてはスターフォックスアサルトのほうが
高精細に仕上がっていると思う）
操作性が良く、高画質にも関わらず
「ＮＯＷＬＯＡＤＩＮＧ」画面は一度も無く、
読み込みストレスはほぼゼロ。

メインの謎解きアクションの部分は
「ゼルダ」のような超高品質かつ作りこみが素晴らしい。
簡単すぎず、難解すぎない
絶妙のゲームバランスは本作品でも健在。
ただし、大まかなゲームの流れが
分かりづらい。
さらに、次にどこへ行けばよいかという
重大なヒントがイベント時のみ語られるのが×。
イベントを見逃すと同じメッセージが表示されないので
攻略サイトさんに何度もお世話になった。
イベントシーンは
基本的に心理的に楽になるはずのシーンなのだが
ここで決定的に重要なセリフをしゃべらせ、
ここで見逃したら同じセリフが聞けないのは
不親切だと思う。

また、
もともと出来ていたゲームに
無理やりスターフォックスの移動シーンを組み込ませたせいか、
ワープ魔人のワープでいける箇所と
歩いていく場所、アーウィンに乗っていく場所の区別がつかないのは×。
一度アーウィンに乗ってしまうと
同じところへ戻るにもシューティングをしなければならないなど
非常に細かい部分なのだが不満点はある。

一部、暗闇でランタンを使う場所は
テレビによっては暗すぎて本当に何も見えない場所があるのは痛い。
私はテレビを変えてプレイして何とかしのいだのだが、
暗い場所で正確な操作を要求されるところがあるので
画面が暗いテレビを持っている人にはあまりオススメできない。

もうひとつ、ゲームのバグにはまって
危うくプレイ続行不可能になってしまいそうになる部分があるのが×。
４人の子供を助ける場所で、
４人の子供を助けた後に
親鳥が待っているはずのところで何も表示されておらず、
イベントがはじまったとたんに
空だけの画面になってフリーズしてしまう。
セーブしてやり直しても再現してしまい、
ディスクの異常を疑ったほどなのだが、
実はゲームのバグで
アーウィンに乗ると戻るらしい、ということをショップのレビューサイトで
書き込まれているのを拝見し、ようやくゲーム続行が可能になった。
何箇所か、あいているべき扉が
なぜかしまっていたり、（振り向き直すと開いている）
意外とバグが残っているのかもしれない。
イベントで居るべき人がいなかったり、
扉がなぜか閉まっているといった現象があったら、
アーウィンに乗り直してみることをオススメしたい。

このゲームは序盤に
何をすればよいか、とほうにくれる確率が高いのではないかと思う。
いきなり行ける場所が多くあり、終盤は逆に１本道になる。
私はムーンパスという場所でイベントが起こったものだから
ここに行くべきなのかと思い多大な時間を無駄にしてしまった。

アクションやパズルを解くことを
要求される部分がいくつかあるのだが、
この部分のゲーム難易度調整は素晴らしいものがあると思う。
基本的に難しいのだが、
何度もやれば段階的に攻略法がうかび、
コツをつかめば何とかギリギリでクリアーが可能。
達成感を持たせる絶妙なゲームバランスは本作でも健在。

全体としてみると
スターフォックスの名前なのに
ほぼゼルダの伝説の続編のような内容なのが一番の問題では
ないかと思う。
バグや暗闇の明度の問題はあるものの
ゼルダの続編として出せば
名作として名が残ったのかもしれない。

全体的に高品質で
画質など飛びぬけた部分もおおいのだが
設定などの基本的な部分で
かなり大損してしまっている残念な作品。
難易度が高いのと
スターフォックスの内容ではないために
流通量が多く、かなり安価なのだが
ゲームの出来はおおむね良好なので
コストパフォーマンスが高い作品。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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