(3DO)ザ・ホード の通販

精巧に作られたシミュレーションゲームに、あえてバカゲー風な味付けをした作品。
３ＤＯだけにムービーは美麗で
ゲーム画面も３ＤＯのフルカラー出力を生かした
中間職を多用した見やすく、美しい画面を実現。
ゲームバランスもシミュレーションとアクションを高い次元で
両立し、どちらで失敗してもゲームが不利になるという絶妙なゲームを実現。

その基本を押さえた上での
いかにもアメリカっぽい
バカゲー的演出が
個人的にツボにはまってしまった。

アメリカの番組「フルハウス」のような軽いノリで進む寸劇や
テキトウなテレビショッピング風
水晶球での会話演出、
大臣のオーバーアクションは何度みても笑ってしまう。

さらに、ゲーム中のおバカな動きと
笑いを取るために作られたとしか思えない演出は非常に魅力的。
ホードが牛や住人を丸呑みするときに
ゲップをするまでに倒せば元に戻るとか
建物を壊すときの動きが変、
そもそもチャンシーの剣の振り方が雑というのも
いい意味でバカゲー度を上げている。
王様からもらった剣なのに
そんな雑に扱ってよいのかなど
ゲームの裏のストーリーと絡めて考えると
さらに笑ってしまう。

大臣の寸劇がアホすぎて面白い。
この手のゲームは
面白く見せようとして空振りしてしまっていて
愛想笑いしか出来ないような寸劇が多いものだが
「ザ・ホード」の場合は
寸劇部分が気合を入れた作りとなっていて
本気で笑えてしまう素地を持っている。

このゲームはセガサターン版も存在し、
全く同じ内容なので
好きなほうを買うのがよいと思う。

洋ゲーだと思われるのだが
しっかり日本語化されており
不親切さは存在しない。

ショッピング時の画面構成など
選びにくいと感じてしまうところはあるものの
全体的にはしっかりまとまっている名作。

あまりにも認知度が低く、
洋ゲーということで敬遠されがちなために
低価格で推移しているものの
スルーするのは非常に勿体無いと思えるほど
アホな作りと
思わずゲームにのめりこんでしまう
面白さを秘めた
隠れた名作だと思う。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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