この時代の海外版ゲームは難しいものが多いのだが
それを考慮に入れても
難しいを通り越して攻略する意気込みを失うほど酷いゲームバランス。

私がプレイすると
若かりし頃のインディジョーンズが
集団リンチにあってしまい、
虫から逃げ回るだけのゲームになってしまう。

長いムチの動きだけは非常に滑らかで
ＳＦＣの「悪魔城ドラキュラ」のムチの滑らかさに
さらに磨きがかかったような動きを見せてくれる。
とはいえ、肝心のムチが弱すぎて
せっかくの画像演出が何の効果も生み出していないのが残念。

版権ものらしく、
全画面を使用したデモが多用されているが
そんなところに力を入れるくらいなら
ゲームバランスの改善に力を入れて欲しかったところ。

版権ものに
原作のブランド力だよりのゲームが多いのは
海外でも一緒、ということかもしれない。

同じ版権物の「バットマンフォーエヴァー」も
かなりの高難易度なのだが
こちらは攻略しがいのある難しさで良作に入る。
一方の「ヤングインディアナジョーンズ」は
ただ敵が沸いてくるだけなので
攻略する気もなくしてしまう。

操作性も悪く、音楽も折角のＭＤのＦＭ音源が活かされていない。
画面についてもムチの動き以外に特筆すべき点がないのが残念。
版権物だけに、主人公のグラフィックくらいは
ムチ並に気合を入れて描いて欲しかったところ。

日本で正式に発売されていたら
ソードオブソダンに匹敵するクソゲーとして
雑誌の最下位帝王争いが白熱したであろうことは
疑いようが無い。ゲームが進行するだけ
ソードオブソダンのほうがマシともいえる。

基本的には中古ゲームジャパンでは
面白くないと感じたソフトはレビューを行わず、
店頭に並べない方針ですが
このゲームは「デスクリムゾン」「ソードオブソダン」に
匹敵する伝説的な出来栄えに
逆の意味で感銘を受けてしまったので
あえてレビューしてみました。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
在庫状況を確認