(SFC)セプテントリオン の通販

ランダム要素が非常に楽しいゲーム。
沈没していく船の中を題材として
出来る限り多くの人を助けて脱出するゲームで
主人公は低難易度～高難易度の８人から選べる。

私は最初からマップを持っている
低難易度のキャラクタで始めたのだが
それでもクリアは厳しく、
クリアまで何度もプレイさせられた。

沈没する船が題材で、
その中のパニック状態を楽しむ（苦しむ）ソフトなので
当然エンディングに到達する脱出ルートなどは
自力で探さなければならない。

マップを持つ人、
主人公にとって重要な人がいる場所や
連れて行くための条件といったものが
主人公によって様々なので
何度もプレイ可能。

脱出ルートは１つなので
１回脱出ルートを発見してしまえば
随分クリアは楽になる・・・のだが
道中はランダム要素が多い。

例えば、船の傾きなどは
毎回毎回違う変化を見せるので
傾きによっては難易度の高いルートを通らなければ
ならなかったり、
ジャンプで上に届かないなどのハプニングもしばしば。

傾きが変わったせいで連れて行くキャラクタが死ぬような
こともあるので
まさに筋書きの無いドラマが楽しめる。

時間が経って傾きが大きくなったときの恐怖は○。
攻略サイトや攻略本片手にプレイしてしまうと
このゲームの醍醐味である
焦りや沈没の恐怖を味わうことが出来ない。

このゲームはクリア以外の目的として
沈没する船の恐怖感を味わうというものがあり、
クリア方法を知ってしまうと恐怖感がかなり薄れてしまうので
是非とも
白紙の状態で何度もプレイすることをオススメしたいと思う。
但し、高難易度なので
クリアしようと思うと攻略サイトは必須かもしれない。


２ＤグラフィックでＳＦＣとしては標準的な画質ながら
ここまでの絶望感と恐怖、焦りを感じさせてくれるソフトは
他にはまず見当たらないのではないかと思う。

恐怖系のソフトの多くは
グラフィックレベルの高さに依存しているので
新ハードが出てしまうと
画面の稚拙さに目がいってしまい、恐怖感が薄れるものだが
セプテントリオンについては
技術力の向上による恐怖感の希薄化は殆ど見受けられない。
これは凄いことだと思う。

セプテントリオンはＰＳ版も存在するのだが
ポリゴン化されたＰＳ版は
逆に技術ありきの作品となってしまったために
評価は散々なものとなってしまい、
逆にＳＦＣ版の評価を上げる結果となってしまった。


この絶望感、焦りの演出は稀有のものなので
ゲーム上でパニック演出を楽しみたいと思う人には
間違いなくオススメしたい逸品。
ただ、高難易度なのでゲーム初心者は注意が必要かもしれない。

手に入れたら手放す気がしないソフトの１つであり
出回りは非常に少ない。
実力に見合ったプレミアがついてしまっているのだが
それだけの価値は必ずある１本。
真剣にプレイすれば忘れられない名作になるのではないかと思う。


文：中古ゲームジャパンてんちょー
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