バーチャファイター２が発売されたころのゲームセンターの様子を
覚えていますか？私がよく通っていたゲーセンでは
巨大なモニターが用意されて
１回２００円のプレイ料金だったのを覚えています。

プレイ時間を考えると非常に高値だったのですが、
画面の美麗さとギャラリーの多さから
常に誰かが遊んでいるという状態で
熱気が物凄かったのを覚えています。

今は、ゲームソフト自体が数百円と、
当時のプレイ料金を考えると信じられないくらいに
格安なのですが、当時のゲームバランスの作りこみの高さを
忘れてしまったかのように遊ぶ人が少なく
なってしまいました。

当時のゲーセンの熱気を知らない人が見ると、
価格が安すぎるため、購入をためらってしまうのはわかります。

中古ゲームジャパンでバーチャファイター２を購入すべきと
考えるのは、このゲームがゲームバランス調整に尋常ではない
努力を費やしているからです。

シリーズを通じても、２ほどに長期間をかけてバランス調整を
行ったゲームは無いでしょう。

６０分の１フレームごとの動きまでこだわった、
脅威の移植作品を激安で遊びつくせるのは
今だからこその特典といえます。

サターン版はポリゴン能力の制限のために
背景は２Ｄのスクロール表現となっています。

２Ｄ絵のために、背景の絵自体は完璧に近い仕上がりなのですが
背景とステージのスクロールが
ややぎこちなく、このゲーム唯一の欠点と
なってしまっています。

また、ライティング処理をすると表示能力を超えてしまうために
テクスチャーにライティング済みの色で
予め着色するという手間のかかる実装まで行っています。

最終的には色味がアーケードとそれほどそん色ないレベルまで
達することとなり、職人魂を感じさせます。

当時アーケードで遊んだ人は、スティックとパッドの操作感覚の
違いが一番のネックといえましたが、
サターンパッドの質が非常に良いため、
パッドでのプレイも全く問題なく遊べます。

サターンパッドの素晴らしさは
歴代セガハードの中でもダントツです。

ＰＳ２やパソコン用周辺機器としても
サターンパッドが発売されるほどです。

このゲームのために
バーチャスティックプロが発売されました。

その値段なんと１４８００円！
これの操作感覚はまさにアーケードそのままであったため、
バーチャスティックプロ＋バーチャファイター２の
組み合わせは最強といえるものでした。

音楽のアレンジバージョン収録はうれしい追加要素です。

また、サターンながらハイレゾモードで表示され、
しかも６０分の１秒の描画更新で非常に滑らかな動きを
します。３２Ｘ版バーチャファイター２は
プレミアですが、サターン版も
もし、数が非常に少ないとしたら
物凄いプレミアソフトとなっていたに違いありません。

実際は、１００万本以上出回る
サターン最高の売れ行きを記録したため
非常に値段が安いので、名作を集めるコレクターは
このソフトは外すことは出来ないでしょう。

バーチャファイター２は
当時のセガの最高のスタッフをかき集めて作られた、

サターンのポテンシャルを最大まで引き出した傑作です。

ポリゴンを限界まで出し、背景演出もとことん拘ってます。

雷の演出や、やしの木から実が落ちる演出、
アフターバーナーが飛び立つ裏技まで収録されている拘りよう。

雑誌では、
初期バージョンでは不安が残る出来栄えの状態から始まって
みるみるアーケードに似ていき、
最終的には色は全く遜色が無くなるまでをリアルタイムで追っていけたので
ソフトにかける意気込みを肌で感じたものです。

サターン登場１年後にして究極の仕上がりを見せたゲーム。

初期のバーチャファイター１と比べると
同じハードで動いているのか？と思うほどの進化が見てとれます。

フレーム単位の動きから当たり判定まで、半端無いコダワリの傑作です。

バーチャファイター２の凄まじい作りこみは
サターン時代にリアルタイムで遊んだ人なら
覚えていると思います。

既に手放してしまったとしたら、非常に勿体無いです。

サターンファンとしてはすぐ遊べるようにしておきたい
傑作。コスパは非常に高い、傑作中の傑作です。